haveの由来及び意味について

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702. haveの由来及び意味について

ユーザ名(Username): 主観の新茶
日時: 2010/11/4(22:36)

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 haveの意味。寺澤盾さん及び池上嘉彦さんの論述から。
 池上嘉彦編,英語の意味,テイクオフ英語学シリーズ3は,次のように述べる。
 第7章 英語の意味は,寺澤盾氏の執筆であるが,P127以下。
 「完了の助動詞haveは,所有の意味を表す本動詞have〈持っている〉に由来する。」
 続いて,寺澤氏は,「I have read a book〈本を読んだところだ〉は,もともとI have a book read〈読んでしまった本を持っている〉」のような構文から派生してきた。後者においては,〈本を読んでしまって,それを所有している〉という行為の結果(としての状態)に,焦点が当てられている。しかし,時とともに,この構文は,行為の結果に言及しつつも,先行する(〈読む〉という) 行為に重点を移していき,それに応じて,haveの所有の意味も弱まり,助動詞化したと考えられる。

 以上については,私は,次のように解釈する。つまり,私は,まず,寺澤氏が,haveは,過去も現在も,本来,所有の意味を表す言葉であると述べているとしか解せない。次に,私は,寺澤氏が,〈行為の結果〉→〈行為〉という意味の変化の一例として,haveという言葉が,行為の結果である所有の意味から,行為を表す助動詞に変化する用法にもなったと述べていると理解する。haveは,現在でも,所有の意味が本来の意味であるが,行為を表す助動詞的意味の用法もあるというのが,寺澤氏の主張である。
 
 第9章は,編者の池上嘉彦氏が執筆する。P168以下。
 池上氏は,まず,P168,上から13行目で,「所有を表わす典型的な動詞といえば,英語では,haveである。」と述べる。
 池上氏は,P168下から2行目で,次のように定義する。「〈所有〉をHAVE系統の動詞で表す言語は,HAVE言語,BE系統の動詞で表す言語は,BE言語と呼ばれる。」
 池上氏は,以下,概略,次のように述べる。「日本語は,BE言語である。日本語では,本来〈存在〉を表す[ある/いる]を,〈所有〉の表現に転用する使い方もする。おもしろいことに,HAVE言語である英語では,逆に,本体〈所有〉を表す動詞〈have〉を〈存在〉の表現に転用する使い方もする。〈存在のhave〉,つまり,existential have と呼ばれるこの使い方は,英語では,広範囲にわたってみることができる。例。The room has two windows.」

 私は,池上氏が,現在でも,haveは,所有の意味が原則である,つまり,典型的であると述べた上で,所有の意味を存在の意味に転用するやり方を習得してきた英語と,逆に,存在の意味を所有の意味に転用するやり方を覚えてきた日本語の違いを,鮮明に対比して浮き出させた論述を展開したと解する。

 寺澤盾氏は,1959年生まれ 東大准教授 著書「英語の歴史」がある。
 池上嘉彦氏は,1934年生まれ 東大名誉教授 著書は多数ある。

 haveの由来及び意味は,基本的事項であるので,述べた次第である。


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